メダカの繁殖行動と孵化について
それと全ての個体が夜明けに繁殖行動をとるとは限らず、1日中水槽内の色々なメスに対して求愛行動とり繁殖行動に及ぼうとするオスもいますし、夕方にいきなり産卵するメスもいます。ダルマメダカ(オス)が普通体型(オス)に抱かれていたりするなど観察していて少々、カオスな場面もございます。
メダカの求愛行動はオスがメスの周りを円を描くようにして泳ぎ続けます。そして、オスの体色は繁殖シーズンが最も鮮やかになります。
ダルマメダカは勘違いされる
ダルマメダカが他のオスから勘違いされる原因は、成熟したメスの体型に似ている事と思われ、それに加えて泳ぎが下手なのですぐ普通体型のオスに追い込まれ…そして抱かれてしまいます。この光景を目撃した時は不謹慎ながら爆笑しました笑。気の弱い個体と一回り小さい個体が標的になりやすいので体型及びサイズ別に分けないと悲劇が起こります笑。冗談抜きでメス役のオスは日を追うごとに弱ります。そうなる前に対策を講じてください。
水温が25度の場合だと孵化まで約10日、水温が20度の場合でしたら孵化まで約12~13日です。
上の画像が採卵直後の卵です。有精卵は黄色味ががっており無精卵は透明で白濁色で非常に柔らかいので指で触る程度ですぐ潰れます。下の画像は胚や魚眼も形成された卵です。魚眼がはっきりと確認できる卵は孵化する直前です。
魚の目のことは眼球と呼ばずに魚眼と呼ぶのはわかるんですが魚は本当にカメラの魚眼レンズみたいに見えてるんでしょうか? この記事を書いてる最中にふと気になりました笑。
魚眼(ぎょがん)とは、魚類の眼のこと。
魚眼は基本的に結像に関与する水晶体・光と像に関与する網膜の神経層・出来た像を写す網膜の色素上皮層と強膜の3層とこれらに栄養を補給する脈絡膜に分かれる。これはカメラのレンズ・フィルム・本体・電源に相当する。
人間の眼と違い、水中で活動する魚の眼は、いくつかの違いがある。まず、一部例外を除いては瞼を持たない。次に角膜と水の屈折率がほぼ同じ(約1.3)であるため、結像には働かず、替わりに水晶体が球形になっており、水中で水晶体の前後移動を行うことによって遠近調整を行う。硬骨魚類は遠方を見るために水晶体を後方に動かし、軟骨魚類は反対に前方を見るために水晶体を前方に動かす機能を有している。角膜は水晶体の前面を覆う虹彩を保護する役目を有する。なお、水晶体を直接動かしているために人間のように虹彩が拡大したり縮小したりすることはない。なお、ほとんどの魚類の虹彩がグアニンの沈着により銀色をしている。また、虹彩の中央部には丸く開いた瞳孔が存在する。なお、ほとんどの硬骨魚は瞳孔は常に開いたままの状態にある。
また、ヒトが失った緑視物質遺伝子を持っているため、四原色に反応する。なお、像の分解能力が低く、視力は0.5相当であり、眼に映るものはピンボケ状態にあると考えられている。但し、一部の魚は人間以上に動体視力が優れているものがいる。
先の事を考えてから繁殖させること
メダカの繁殖は簡単と言えば簡単です。水質と水温さえちゃんと管理していればどんどん卵を産み、孵化していきます。
ですが、簡単だからといって闇雲に繁殖させれば良いというわけではありません。
産まれてくるメダカ達の飼育スペースの確保や世話をする時間がどれくらい増えるかなどしっかりと考えて繁殖させなければなりません。
僕の例ですが、初めて改良メダカを飼育し始めたときは「黄金ヒカリのワンペア」から交配をスタートさせ、半年後にはF1だけで300匹ほどに増えました。その次の年に産まれたF2も含めると600匹以上となり、庭の水槽の殆どが黄金ヒカリだらけになりました。
最初のワンペア(種親)のみ大切に採卵していましたが、F1達をまとめて飼育する頃になると多い時で1日に数百個ほど採卵が可能となります。しかし、そうやって雑に繁殖させたメダカの品質はそれほど高くはなく、色合いが悪い個体や背曲がり個体なども多く見られ、最終的には野性味溢れる茶ヒカリメダカのような個体ばかりになってしまいました。 上質な改良メダカの系統を維持していくとなると、やはり選別は必須となりますし、メダカの数が増えれば増えるだけ選別作業を行う時間も増えていきます。
以上のことを踏まえて、この先がどうなるかを予測しつつ繁殖させることが無難であり、そして綺麗なメダカと出会える確率も増すのです。
ちなみに現在でも飼育しているメダカの数で言えば黄金ヒカリが一番多いです笑。